介護現場とコロナ

所沢市の感染者は80名を超えました。
今回は、介護という側面からコロナをみてみます。

花みずきの家は、緊急事態宣言の後、所沢市長がデイサービスの出来る限りの自粛 を表明したことをうけて、
そして、デイサービスの危険性を加味して、安全を守れるギリギリのところまで、ご利用者様に自粛をお願いしました。

本当に本当に、何時間にもわたり話し合い、苦渋の決断でした。
ご利用者様達の在宅介護が大変なことを踏まえると、通所を続けて頂きたい。
でも、もし万一コロナが侵入してきたら、一瞬で命が奪われてしまうであろう、重度の方が多い花みずきの家。

死んでしまったらおしまい。 

結果、
要介護度が高くご家庭に1日いるのが困難な方で、かつ、
ご家族とお二人暮らしの方(通勤されている方はコロナを持ち込む可能性があるので)
他事業所を利用していない方。もしくはこの時期はそれを自粛する方。

のみの受け入れとなりました。

パートの方も、他事業所も掛け持たれている方は、お休みをして頂きました。

最低限でふんばる。

もしも、コロナが入ってきたら、全滅するのではという虚弱な高齢者の方々をお預かりする責任として、
出来ることのギリギリまで頑張っていこうと。

実際に、所沢では病院からクラスター感染がおこり、それが他の病院にまで渡っています。
障害者の介護施設でもクラスター感染。

広島で、お一人の方が4カ所の事業所を利用していて、そこからものすごい広範囲での感染拡大がありました。

介護施設の中でも、デイサービスは特にハイリスクです。

入所施設は、今面会が出来なくなっていて、持ち込まれる可能性は職員のみとなっています。
通所介護施設は、複数カ所のデイサービスを利用することはよくあることですし、ショートステイを利用したり、
訪問サービス、訪問看護サービス、それに地域の医療機関にもかかっています。
入所で暮らすことは、医療から介護まで全て同じ場所でうけられますが、
地域で暮らすには、様々な地域サービスを使うことになります。
つまり、感染の可能性、また 感染した場合それを拡げる可能性は非常に高くなる。

私は地域生活を支援してきている社会福祉士ですので、地域生活が悪いとかそういう議論では全然ないんです。

ただ、現状、 デイサービスはコロナにはとても弱い。

今後、このような事態を想定した上で地域生活を支える福祉サービスを作っていかなければならないという、
在宅福祉の構造の大転換が必要とされています。

私が仕事をしていた横浜市は、行政の福祉部門は専門職として仕事をしています。
つまり、大学で福祉を学んできて、福祉の枠で受験し、福祉専門の行政職員として最初から最後まで
勤め上げます。
なので、市の職員は若い間は、市の入所施設で勤務します。
それこそ、夜勤から何から全てこなし、夢物語ではない、現実の現場の苦労と喜びを身をもって知ります。
何故それを私が知っているかというと、私が勤めていた重度障害者のグループホームに、
市の若手職員さんがボランティアに何度か来ました。
グループホームは夕方帰宅した生活者さんを朝までの暮らしのお手伝いをする場なので、市の職員さんと一緒に当直をこなします。
で、夜もふけると、理想を抱いて仕事をはじめた自分がぶち当たっている現実に
愚痴をこぼしたりするわけです。

“”聞いてくださいよお 
夜勤してて、なんか嫌な予感して廊下に出たらなんか臭くって、廊下中、壁から天井まで、
便が飛び散っているんです。全部ですよ。 もう意味わからなくて!!!
そしたら、ご利用者さんが、失便(便を漏らしてしまった)したパンツを自分で洗おうって、
洗濯場に歩いたらしんだけど、麻痺があるから持ってる手がぶらんぶらん揺れて、便が
全部に飛び散って(T ^ T)
でも、怒れないですよねえ 一生懸命自分でなんとかしようって思ったんだから、
でも、地獄ですよ、夜勤の合間にずっと便を拭き取り続けるんですから(T . T)

そんな話をうんうんって聞く役割でした。

あ、ウチのグループホームはもっと過酷だったから、ウチにきて頑張ってやってるのを見て
私も頑張れるって、帰っていくんです(笑)

彼女は、介護しているご家族に対して、心から尊敬を示すと思います。
どれだけ夜間帯を守ることが大変なのか。 

それを体験している行政職員がつくる地域福祉と、

“”“大学は農学部で、去年は土木にいたんですが、今年から高齢者福祉です!
何もわからないんで色々教えてください!!”“”
(個人的にはめっちゃいい人❣️ でも 短いと2年で他部署へ移動(T ^ T))

が、作る所沢市の地域福祉。

どえらい差が出来るって想像できますよね????

今までは最低限をやっていた行政による地域福祉
(私にしてみれば、東京や横浜から10年 いや  20年 おくれてます)

これから先、こんな時代に突入していく中で、
機能するのだろうか? と すごい不安になります。

今後も起こり続けるだろうと予想される、
感染症パンデミック。

それに耐えうる地域福祉を構築していかなければ、
地域福祉は崩壊します。

そう私達は街で暮らせなくなる

感染症のパンデミックに強い地域福祉
これって 初のお題なわけです。

さて、 どうしたものか。

私達は何が出来るのか。

行政任せに生活を送るのは、もう無理です。

福祉が発展している地域では、住民が活発に活動し、行政にはたらきかけています。
だから、行政は動くんです。動かざるをえない状況に追い込む。

重度障害者のグループホームの制度が無い時代に、それを実行することは
ものすごく過酷なことです。制度が無いということは、お金が降りないということ。
つまり、法人の自腹が大きい。 だから、職員を満足に雇えない。
なんで かなり過酷な労働環境でした。
(でも1番楽しい仕事だった)
私が引退した後、横浜市では重度障害者のグループホームの独自の制度が作られて、職員さんも私の時よりかは余裕を持って
働けています。
本当に、良かった!! 
とにかく 襷は渡せた!!

私達も、何か、変わらなきゃいけないんじゃないか、って 思います。

ちっちゃなこと 大切です。

行政のやっていることをちゃんとみること
生活を客観的に考えて、もっと良い方向に、と考えること
投票にいくこと
声をあげていくことです。

自分達で動かないと、 何も動かないんです。

今、お茶っこでは、災害時の福祉避難所は名ばかりということに気づき、
独自に避難所を作ろうとしています。
行政にも話にいきました。

動かないと、はじまらない。


今日はちょっと まじめで 熱い お話でした🍀




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